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竪琴(キタラ)と行軍中のリアン達…羽琴の姫・薄幸のエリンシア姫の思い出〜はじまりの終わり、終わりのはじまり

last update Last Updated: 2025-03-20 14:31:38
森の中の道を行く行軍中のリアンとレグルス

森の中、隊列を乱す事もなく

皆が鎧姿で、軍馬などに乗り、軋み音を立てながら、行軍してゆく…。

レグルスもまた甲冑をまとい、下半身の白馬部分にも少々の装備

リアンの荷物

馬の鞍にふと目が雪、いつもある荷物が無い事に気がつくレグルス

「おや、上官様、リアン殿、いつもの小型のハープ、竪琴、楽器のキタラは?」レグルスが尋ねた。

「ああ、なんとなく今回は置いてきたよ」軽め笑み、微笑して鎧姿のリアンが答えた。

「あの、竪琴、キタラは…大事な人に貰ったと言っていたな、リアン殿」

「そうだね、名目上のエイルの叔母、名手だった 美しい優しい人」

「覚えているだろう、レグルス 彼女の事は?」

「あぁ、あの美しい美貌の姫君、優しい、穏やかで、もの静かで…」

感慨深く、レグルスは言葉を重ね、続けた。

「リアン殿の付き添いで………

彼女の屋敷に訪れた時に

ただの付き添いの兵士の私にも、私の好みの酒に食事をご馳走してくれたよ」

「そうだったね、レグルス、エリンシア姫の思い出は、とても、懐かしいよ」

「昔に白の国への人質となり、アーシュ殿との交換で黒の国へ…白の国からの人質として」

「一度、黒の国が亡ぼされた時

10年近く前、黒の王宮の落城の中で行方不明となった 美しい人、羽琴の名手、エリンシア姫」

エイルの知らない事実は‥彼女は

エイルと同じオッドアイ 若草色と紫のアメジスト色の持ち主

本当はエイルの実母であり、人質に選ばれたエイルの身代わりに黒の国へ旅立った。

もし、あの時にエイルが人質になっていたら‥エイルが‥

殺害されるか、姫、同様に行方不明

或いは、敵国、雪深い巨人族の国へ……。

其処に斥候が声をかける

「様子が変です!」

「どうした?」

「巨人族たちの足跡らしきもの、兵士たちの足跡が!」
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